2010年3月22日月曜日

春季彼岸会法要

滝寺にて、春季彼岸会法要が執り行われました。
いつものように、特別養護老人ホーム梅寿荘、延寿でも彼岸会法要を執り行い、ご先祖様の追善供養をさせていただきました。以下、梅寿荘で行われました法要での住職の法話です。


いつものようにお彼岸の法要をさせて頂きました。
こちらにありますようにお塔婆にご先祖様のお戒名を書いて供養をさせて頂くわけですけれども、このお塔婆、先の方に切れ込みが入っておりますがこれは五輪塔を象ったものなんです。本当ならば板ではなくて、本当の五輪塔を建てて供養する、ということになっているのですが、なかなかそういうわけにもいきませんので、こうして五輪塔の形をした板に、お戒名を書くようになりました。こうしてお彼岸の時期になりますと、亡くなった方のお戒名をお塔婆に書くわけですけれども、やはり文字にして書いてみたり、あるいは声に出して名前をお称えしてみると、「あぁ、あんな人だったなぁ、今ごろはどうしておられるのかなぁ」と、頭の中にその人のお姿が浮かんでくるものでございます。もちろん、顔を知っているご先祖様というのはせいぜい祖父、祖母か曽祖父、曽祖母といったところだとは思いますが、それより前のご先祖様のことも、こうして名前にして書いたり呼んだりすることで思いを馳せることができるのですね。

今年は奈良では遷都1300年ということでいろいろな催しが行われるそうですが、1300年前、この奈良、平城京に都があったというその時代にも、きっと私たちのご先祖様はどこかで暮らしておられたのでしょう。1300年も前の時代のことといえば本当に私たちには何の関係もないことのように思われますが、しかし私たちが今この世界に生きているということは、間違いなく私たちを生んでくれた親、先祖がいるということですから、1300年前とも繋がっているのだということですね。そして、もしかしたら周りにいる他人と思っている人とも実は親戚かも知れない、繋がっているんだということにもなるわけです。このお彼岸は、彼の岸、つまりあの世、極楽浄土にいる私たちのご先祖様のことを思い出して、私たちにまで繋がっていることへ感謝し、そして私たちもきっと極楽へ行けますようにと願う時であります。また、この春のお彼岸は、冬が終わりたくさんの花や草が芽吹く季節です。私たちがご先祖様からこうして繋がってきているように、また子や孫といった、新たな生命の誕生を喜び、これからもまた続いていきますようにと願うものでありたいと思います。

みなさま、これからもどうぞお健やかにお過ごし下さい。

2010年3月7日日曜日

滝寺花まつり(日程)

ご無沙汰しております。

東大寺では二月堂修二会(お水取り)が厳修されております。お水取りが終わりますと奈良には春が訪れるといわれており、もう春間近といったところです。とはいうものの、暖かい日が続くかと思えば急に冷え込んだりと、寒暖の差が激しく体調を崩される方も多くなっているようです。

さて、毎年恒例の花まつりの日程が決まりました。今年は4月25日(日)に実施いたします。午前10時より滝寺本堂で花まつりの法要を行った後、宝山寺福祉事業団傘下の各施設や元興寺文化財研究所の方々にご協力による境内の模擬店等でお楽しみ頂けます。終了は午後2時の予定です。皆様どうぞお参り下さい。